勝手にNEW COMER Part17

このコーナーは筆者がたまたま出会って、勝手に気に入ったアーティストを気ままに紹介していく、そんなファンの人を憤慨させるかもしれないけど、基本好きだから紹介するんだから許して!テヘペロな企画です。
音楽業界にも最新事情にも疎いおっさんのアンテナに引っかかるくらいだから新人アーティストでもなくて今更感満載だとは思いますが(特にファンの方には)、自分にとってのnewcomerですから、そこは確かですから、つらつらと紹介させてください!

 

第17回目で取り上げるのは今年度アカデミー作品賞を受賞した映画「コーダ あいのうた」です。ニュースにもなったし知っている方も多いかもしれません。今年度のアカデミショーでは邦画の「ドライブマイカー」もノミネートして騒がれていましたよね。ただ、残念ながら上映館数が少なく、山梨でももう上映が終わってしまうようです。もしかしたらアカデミー賞で延長されるかと期待しているのですがどうやらそうはならないよう。とても残念です。なぜなら、私はまだ見ていないから!

見てもいない映画をなぜ紹介するのか?

そう、それは予告編ですでに泣いてしまったからなのです!エッヘン(全く威張れないけど…)。某ユーのtubeで流れていた予告編に出会ったのが3月頭でしたでしょうか。日本での劇場公開が1月からでしたのでもっと早く紹介すればよかったと思いつつ、何度予告編を見たのかしれません。いや、もう早く見に行けよ!とお思いでしょうが、あれやこれや、これがそれでそれがあれで、どうにも見に行けれないのを、チラ見せされる本編映像のこまぎれを「これを見たら本編を見た時に興醒めするはず」と分かっていながら、慰めにそれを我慢できずに見てしまったんです。しかし、全く治らない衝動がこの映画にはあります。そして、何度も何度も予告編や主題歌映像や、本編のワンシーンを見てもすり減らない感動がこの映画には確かにあるのです(もう一度言いますが、本編は見ておりません)。

何が良いのか?全て良いです。

主演のエミリア・ジョーンズの演技、なんか役に丁度いいというか自然な説得力があり、そして、抜群の歌唱力が素敵です。声が、歌声がなんというか心に届くんですよね。聴覚障害者である両親の演技も自然で、まるで本当の親子のようでした。謎の説得力。聴覚障害者で初の助演男優賞を獲得したトロイ・コッツァーのなんとも言えない表情。代々の漁師で頑固親父だけど、娘への芯から滲み出る愛情が無骨な男の表情から感じられて、心を揺さぶってきます。

そして、母親はアカデミー主演女優であるマリー・マトリンです。彼女も聴覚障害を持っています。この2人の夫婦の関係というか、仲の良さはなんともお手本にしたくなるほど。夫婦の関係を築くものって「口から出る言葉」じゃないんだって思わされました。そして、欠かせないのが主人公のお兄ちゃん!レオ・ロッシ役のダニエル・デュラントです。原案であるフランス版「エール」(そう、コーダはリメイク作品なのです)ではマセガキだった聴覚障害者の弟が、今作では兄に変更されているのですが、彼の熱演に私は謎の感動を覚えたんです。これは見ていただかないと分からないかもしれません(何度も言いますが本編は見ておりません)。

そして、先生。エールではどこか高圧的で繊細な感じだったのですが、エウヘニオ・デルベス演じる今回の先生は怒って情熱的だけど、どこか犬顔で憎めない感じで適役と思いました。

そして、何よりクライマックスでルビーによって歌われる「Both Sides Now」がとても素晴らしかったです。ジョニ・ミッチェルの往年のヒットソングですが、彼女とは全く違う歌い方、テンポで、まるで違う曲に聴こえてしまうくらいです。邦訳は「青春の光と影」というのですが、ジョニ・ミッチェルは軽やかに朴訥に歌っているのですが、ルビーはピアノの伴奏だけでシンプルですが、間を持たせて情念を込めて歌っている感じです。私はルビーの歌が好きですね。歌っている場面、歌詞の内容、彼女の情念、そして、脇役のさりげない演技が相まって言葉では表せない謎の感動が襲ってくるはずです。そう、予告編だけで!!!こんな映画は初めてです。ぜひ、見にいきたい!いや、皆様も機会があれば見に行ってください!

今回も勝手にごめん!

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