スタジオへ入ったとき、
「スピーカーって、どうしてこの位置に置いてあるんだろう?」
と思ったことはありませんか?
実は、スピーカーの設置位置にはきちんとした理由があります。
音を大きく出すためではなく、
「できるだけ正確に音を届けるため」
という考え方が基本になっています。
今回は、スタジオのスピーカーが耳の高さ付近に設置される理由をご紹介します。
同じ音でも、聞こえ方は場所によって変わる
少し試してみてください。
自宅で音楽を流しながら、
- ソファに座る
- 立ち上がる
- 床にしゃがむ
この3つを試すだけでも、音の印象が少し変わることがあります。
これは耳の位置が変わることで、
スピーカーから届く音のバランスが変化するためです。
高音は特に「まっすぐ進む」
低音は比較的広がりやすい性質がありますが、
高音は直進性が高く、スピーカーの向いている方向によって聞こえ方が変わります。
そのため、
耳がスピーカーの正面から大きく外れてしまうと、
高音が弱く聞こえたり、音の輪郭が変わって感じられたりすることがあります。
「耳の高さ」が基準になる理由
レコーディングスタジオや音楽制作で使用されるモニタースピーカーは、
**リスニングポジション(音を確認する位置)**に合わせて設置されることが一般的です。
演奏者やエンジニアの耳の高さ付近へ向けることで、
スピーカー本来のバランスに近い音を聞き取りやすくなります。
「耳の高さ」と言われるのは、この考え方からきています。
天井に設置されているスタジオもあります
一方で、
「耳の高さじゃないスタジオもあるけど?」
という方もいるかもしれません。
その通りです。
例えば、
- 商業施設
- 多目的ホール
- ライブハウス
- 天井の高いスタジオ
では、天井や高い位置にスピーカーが設置されていることもあります。
これは、
広い範囲へ均一に音を届けることや、安全性、レイアウトなどを考慮した結果です。
つまり、
「耳の高さだけが正解」というわけではありません。
利用目的によって最適な設置方法は変わります。
iB MUSIC STUDIO & Schoolでは…
当スタジオでは、
各部屋のスピーカーを演奏される方の耳の高さ付近を意識して設置しています。
もちろん、身長や立つ位置によって耳の高さは変わるため、完全に一致するわけではありません。
しかし、
演奏や練習の際に、できるだけ自然な音のバランスで聞いていただけるよう、おおよそのリスニングポイントを考慮した配置としています。
音響の世界では「置き方」も音作り
スピーカーは性能だけではなく、
- 設置する高さ
- 向き
- 壁との距離
- 左右のバランス
によっても聞こえ方が変化します。
そのため、プロの音響現場でも、機材を設置した後は角度や位置を細かく調整することが珍しくありません。
「どんなスピーカーを使うか」だけでなく、
「どう設置するか」も音作りの一部なのです。
スタジオに来たら少しだけ見上げてみてください
普段はあまり意識しないスピーカーですが、
設置場所には音響的な考え方が詰まっています。
次にスタジオを利用する機会があれば、
「どうしてこの高さなんだろう?」
という視点で見てみると、いつもとは少し違った発見があるかもしれません。
音楽は演奏する楽しさだけでなく、音がどのように届けられているかを知ることでも、さらに奥深い世界が広がります。





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